カテゴリー別アーカイブ: 営業戦線

戦線#13 自分の取り扱い商材の差別化ポイントは?

会社でセールスを受けるときも、自宅でもウォーターサーバなどのセールスを受ける時も、

筆者はセールスに来られた方に決まって同じことを聴く

それは購入の検討に必要な材料として、純粋に知りたいことでもあるし、

その会社の営業に対するレベルをつかめるし、

自分の中で業種別に返答のレベルを何となくつかみたいという意図もあっての質問。

「で、同業他社さんのとは何が違うの?」

さて、この質問に即、簡潔に答えられるだろうか?

この記事を見た営業職の方は「そりゃ当然だ」と思う方がほとんどだと思うが、

それではあなたの部下、後輩はどうだろうか?

あなたの会社、あるいは商材が運良く「低コスト」を売りにしていれば問題ないのだが、

そうでない場合は答えられないことが多いのではないだろうか。

しかし、この質問に簡潔に答えることができるかどうかは、非常に重要な点だ。

その商材の差別化ポイントを問われているのであり、提供する付加価値は何かを問われているのである。

もっと言うならば、

相見積となった場合、より安く提案してきたライバルに対し、何が優れているのか

ということであり、これが答えられなければ、自社より低価格を提示するライバルには絶対に勝てないのである。

ある意味、キレイ事かもしれないが、安い価格を提示して受注するならば、営業担当は半ば不要だ。

逆に「で、同業他社さんのとは何が違うの?」の問いに対する返答の質は、営業力とほぼイコールと言っても過言ではない。

早速部下の方に質問していただきたい。営業力底上げのチャンスかもしれない。

「しあわせ企業づくり」のシステム屋、ハートビートシステムズ

戦線#12 武器を常に携行せよ

前回、坂井三郎氏の著作を発端に記事を書いたが、今回も氏の著作から。

前回も書いた通り、坂井三郎氏は太平洋戦争時代の零戦パイロットである。

氏の著作「大空に訊け ~戦いに勝つための至言集~」によると、

空戦から基地に帰る際、弾丸を常に1割ほど残しておき、

万が一途中で敵機に遭遇した場合にも戦闘できるよう備えていたそうな。

さて、以前筆者がコンサルタントとして、ある会社の営業担当に1日同行したとき、

このエピソードが教訓になることがあたったので紹介しよう。

その会社はルートの御用聞き営業が中心で、「時間が余ったら新規開拓活動をする」ということになっていた。

ひととおりその日に訪問すべきお客様には訪問し、時刻は15時。

筆者は同行していた営業担当に

「それでは、まだ陽も高いし、何軒か飛び込みやりながら帰社しましょう」

と提案すると、その営業担当は

「いや・・・あの・・・会社案内とか持っていません」

とのこと。

「それじゃ、ハナから飛び込みやる気がないってことじゃないですか!!!」

ともかく、何の「武器」もないので、そのまま会社に戻ることに。

このケースでは、

武器(営業ツール)がないために、飛び込みの新規開拓活動ができなかった

ということだが、他にも営業ツールの不備によりチャンスロスになってしまうこともあるだろう。

筆者にも恥ずかしながら

「しまった!今日あのパンフレットも持ってきていれば・・・」

ということが何度もあった。

特に商社などでは取扱い商品が多く、全ての商品案内を持ち歩くのは現実的でないが、

主力商品の案内などは数部でいいので余分に持ち歩く必要はあるだろう。

ここで紹介したケースでは、彼は御用聞きしかやる気がなく、商品案内はひとつも持たず、

注文を書きとめるノートしか持っていなかった。

それではチャンスロスどころか、「やる気」の問題なのだが・・・。

「しあわせ企業づくり」のシステム屋、ハートビートシステムズ

戦線#11 零戦パイロットの恋愛相談に学ぶ

このブログ、普段は筆者の体験談をもとに書いているが、今回は本の話。

太平洋戦争のとき、零戦のパイロットとして活躍した坂井三郎さんという方がいた。

2000年に亡くなられ、「大空のサムライ」などの著作が有名だが、

以前、週刊プレイボーイに若者の悩みに坂井三郎さんが答えるコーナーがあった。

それを本にまとめた「大空に訊け!―戦いに勝つための至言集」が出版されている。

週プレなので軟派気味の質問が多い中、死線をくぐり抜けてきた元零戦パイロットが真剣に答えている。

そこで、2つの質問について、要約して紹介しよう

Q.好きな娘がいます。具体的な戦術を教えてください (大学生 20歳)

A.先手必勝。
   撃墜されても命に別状はない。安心して当たってくだけよ。
   (実際には2ページにわたって回答)

これは営業活動でも同じことが言える。

ライバル会社が提案する前にさっさと受注活動に走る。失注しても別にいいじゃん。と。

さて、ここで本とは関係なく、

筆者の恋愛哲学のひとつ「束縛する男はやめとけ」と営業の関係を論じてみよう。

まず、女性(男性でも言えることだけど)が誰と恋愛するのかと考えると

「その女性から見て相対的に最も魅力ある男性」

が恋愛対象となるわけだ。

であるならば、相手の女性に自分を恋愛対象として維持しつづけてもらうには

  何かしら自分の魅力を上げるよう努力することによって、

    その女性から見た相対的魅力度第1位を維持する

のがスジだ。

しかし、女性を束縛するということは

  自分の魅力度を上げる努力はすることなく、

    自分より魅力ある男性を近づけないようにすることによって、

      その女性から見た相対的魅力度第1位を維持しようとしている

ということに他ならない。

そういう人(束縛する男)は、原因他人論、「自分は悪くない」の言い訳体質

→ 会社などでは活躍できない。社会のお役に立つことができない。

よって「やめとけ」というのが筆者の考えである。

さて、この話、営業(住宅販売)に置き換えると・・・

お客様は、数あるビルダーからどれを選択するのか。

やはり「相対的に最も魅力あるものを選ぶ」ということになる。

したがって、ライバル会社と競合になった場合は、

お客様からみた相対的魅力度第1位を目指す努力が必要となる。

ここまでは恋愛と非常に似ているが、この先の「魅力度の判定」が異なる

恋愛であれば、それぞれの女性が「スポーツができる」「高収入」などの判定基準とその優先順位を無意識にせよ持っており、

その判定基準は基本的に変わらない。

しかし、営業(住宅販売)であれば「価格」「広さ」「丈夫さ」などの判定基準は変わることもありうる。

それぞれの魅力度の要素については、営業担当では魅力度をコントロールできないものの方が多い。

そこで、魅力度を上げられないならば、最重要の判定基準(評価ポイント)をシフトさせる努力が必要となる。

例えば、

  ライバルの方が安い価格を提示している

  丈夫さでは自社の提案の方が上だが、

  お客様が価格を最重要評価ポイントにしているため、劣勢にある、

とすると、

  「丈夫さが、いかに重要か」

をPRして、最重要評価ポイントを、価格 → 丈夫さ にシフトしてもらうように

努めなければならない。

それによって、お客様から見た相対的魅力度第1位を目指すわけだ。

先ほどの「束縛」はビジネスでは現実的ではないが、

「他のもっと魅力的なライバルが現れる前に受注する」

という考えは大事だろう。

さて、さきほどの「大空に訊け!―戦いに勝つための至言集」、ちなみにモテない人向けにこんなQ&Aまで載っている。

興味がわいた方はぜひご一読を。

Q.モテない男です。異性に声すらかけられません (会社員 25歳)

A.捨てる神あれば、拾う神あり。
   あなたにお似合いの女性がきっとあらわれる
   (こちらも実際には2ページにわたって回答)

「しあわせ企業づくり」のシステム屋、ハートビートシステムズ

戦線#10 社外でのPC操作

電車の中など、社外で周りに人がいる状況ではお客様に関する情報だけでなく、

お客様の会社名ですら口に出すことは注意しなければいけない。

これはビジネスマナーであり、社会人になったらすぐに教育されることである。

しかし以前、筆者はこのような体験をした。

駅の待合室で、ななめ前の席の人がノートパソコンで提案書を作っているのが丸見え状態だった。

そこから

・彼が、当時筆者が勤めていた会社のライバル会社であること

・どこの会社に提案しようとしているのか

・どのような提案をしようとしているのか

が丸わかりだった。

さらには、彼が出発しようとする際、会社用と思わしきケータイを

椅子の上に置いたまま行こうとして、筆者に「ケータイ忘れてますよ」と注意される有様だった。

その後、筆者としては何をしたわけでもなく、彼が無事その提案を受注できたかどうかも知らない。

だが、その後の筆者の行動によっては、待合室で提案書を作っていたのが原因で、

失注したかもしれない。あるいはライバル会社である筆者に仕事をとられてしまったかもしれない。

もしかしたら、それが原因で会社の信用を失ってしまっていたかもしれない。

社外での会話、PC・スマホの操作に気を付けよう

「しあわせ企業づくり」のシステム屋、ハートビートシステムズ

戦線#9 プラスの動機づけと、マイナスの動機づけ

自分はほとんど料理をしないのだが、先日大根のかつら剥きをしていて、

プラスの動機づけとマイナスの動機づけの話を思い出した。

ビジネスにしても、子供の躾にしても、何らかの行動を促す場合、大きく分けて

「プラスの動機づけ」と「マイナスの動機づけ」

がある。

もう少し具体的には

「○○したらごほうびがもらえる」 と 「○○しなかったら罰が与えられる」

のような表現だ。

果たして、どっちがいいのだろうか?

直接的に強い動機づけとなるのはマイナスの動機づけなのだが、

(銃をつきつけられて「手を上げないと撃つよ」と言われたら、おとなしく手を上げるでしょう)

会社で社員の行動を促したい場合や、子供の躾など、

「長期的に、本人が楽しんでその行動をとることを促したい」場合は、プラスの動機でなければならない。

会社の例なら

 プラス  : 「目標を達成したら、インセンティブがもらえる」

 マイナス : 「目標を達成しなかったら、給料からペナルティが差し引かれる」

子供の躾なら

 プラス  : 「がんばって勉強したら、将来大好きな飛行機のパイロットになれるよ」

 マイナス : 「勉強しないと、立派な人になれないよ」

プラスの動機づけであれば、ワクワク感が出てきて、その行動が「快」と感じるようになり、
長期的にはもともとの動機づけと関係なく、その行動をとることが好きになってくる。

しかし、マイナスの動機づけだとシブシブの行動で楽しくない。
長期的にもやっぱり楽しくないわけだ。

ちなみに、マイナスの動機づけには

「勉強し”ない”と、立派な人になれ”ない”よ」

のような感じで、否定形の表現が複数入ってくるが、

子供にはついつい使ってしまいがちではないだろうか?気をつけよう。

さて、なぜこの話を大根で思い出したのか。

筆者は子供のころ母親に

「料理を覚えないと将来ひとり暮らししたときに困るよ」

と動機づけされていたのだが、やはり料理を覚えようとしなかった。

しかし

「料理ができるようになると、将来女性にモテるよ」

と動機づけしてくれれば、ちょっとは料理もできるようになったのではないかと・・・。

「しあわせ企業づくり」のシステム屋、ハートビートシステムズ