このブログ、普段は筆者の体験談をもとに書いているが、今回は本の話。
太平洋戦争のとき、零戦のパイロットとして活躍した坂井三郎さんという方がいた。
2000年に亡くなられ、「大空のサムライ」などの著作が有名だが、
以前、週刊プレイボーイに若者の悩みに坂井三郎さんが答えるコーナーがあった。
それを本にまとめた「大空に訊け!―戦いに勝つための至言集」が出版されている。
週プレなので軟派気味の質問が多い中、死線をくぐり抜けてきた元零戦パイロットが真剣に答えている。
そこで、2つの質問について、要約して紹介しよう
Q.好きな娘がいます。具体的な戦術を教えてください (大学生 20歳)
A.先手必勝。
撃墜されても命に別状はない。安心して当たってくだけよ。
(実際には2ページにわたって回答)
これは営業活動でも同じことが言える。
ライバル会社が提案する前にさっさと受注活動に走る。失注しても別にいいじゃん。と。
さて、ここで本とは関係なく、
筆者の恋愛哲学のひとつ「束縛する男はやめとけ」と営業の関係を論じてみよう。
まず、女性(男性でも言えることだけど)が誰と恋愛するのかと考えると
「その女性から見て相対的に最も魅力ある男性」
が恋愛対象となるわけだ。
であるならば、相手の女性に自分を恋愛対象として維持しつづけてもらうには
何かしら自分の魅力を上げるよう努力することによって、
その女性から見た相対的魅力度第1位を維持する
のがスジだ。
しかし、女性を束縛するということは
自分の魅力度を上げる努力はすることなく、
自分より魅力ある男性を近づけないようにすることによって、
その女性から見た相対的魅力度第1位を維持しようとしている
ということに他ならない。
そういう人(束縛する男)は、原因他人論、「自分は悪くない」の言い訳体質
→ 会社などでは活躍できない。社会のお役に立つことができない。
よって「やめとけ」というのが筆者の考えである。
さて、この話、営業(住宅販売)に置き換えると・・・
お客様は、数あるビルダーからどれを選択するのか。
やはり「相対的に最も魅力あるものを選ぶ」ということになる。
したがって、ライバル会社と競合になった場合は、
お客様からみた相対的魅力度第1位を目指す努力が必要となる。
ここまでは恋愛と非常に似ているが、この先の「魅力度の判定」が異なる
恋愛であれば、それぞれの女性が「スポーツができる」「高収入」などの判定基準とその優先順位を無意識にせよ持っており、
その判定基準は基本的に変わらない。
しかし、営業(住宅販売)であれば「価格」「広さ」「丈夫さ」などの判定基準は変わることもありうる。
それぞれの魅力度の要素については、営業担当では魅力度をコントロールできないものの方が多い。
そこで、魅力度を上げられないならば、最重要の判定基準(評価ポイント)をシフトさせる努力が必要となる。
例えば、
ライバルの方が安い価格を提示している
丈夫さでは自社の提案の方が上だが、
お客様が価格を最重要評価ポイントにしているため、劣勢にある、
とすると、
「丈夫さが、いかに重要か」
をPRして、最重要評価ポイントを、価格 → 丈夫さ にシフトしてもらうように
努めなければならない。
それによって、お客様から見た相対的魅力度第1位を目指すわけだ。
先ほどの「束縛」はビジネスでは現実的ではないが、
「他のもっと魅力的なライバルが現れる前に受注する」
という考えは大事だろう。
さて、さきほどの「大空に訊け!―戦いに勝つための至言集」、ちなみにモテない人向けにこんなQ&Aまで載っている。
興味がわいた方はぜひご一読を。
Q.モテない男です。異性に声すらかけられません (会社員 25歳)
A.捨てる神あれば、拾う神あり。
あなたにお似合いの女性がきっとあらわれる
(こちらも実際には2ページにわたって回答)