ある少人数の法人向けの不動産業を営む会社で、こんなことがあった。
その会社の扱っているサービスについての簡単なサービス紹介とともに
資料請求の返信ハガキのついた、往復ハガキによるDMを数千通発信した。
ここでかかった費用は約30万円。
その結果、約100通の返信があった。
つまり、30万円かけて、100件の見込情報を獲得したわけだ。
その会社のサービス単価を考えると、いい数字である。
しかし・・・
半年経っても全くフォローがされていない。
「その時間がとれない」とのこと。
これでは全くのムダである。
いや、ムダどころか、
「ハガキを返信いただければ、資料を送付いたします」
としておきながら、資料の送付すらしていないので、最低限の約束も果たしていない。
これでは、わざわざ30万円払って、会社の信用を落としていると同じである。
このようなDM等によるプル型の仕掛けを行うにあたっては、
レスポンスがあった際の受注までのストーリーと役割分担
を決めておくことが必要だ。
・だれが御礼TELをするのか?
・素直にすぐさま資料を送付するのか、
あるいは、あわよくば資料持ち届けを口実に訪問させていただくのか?
・フォロー担当はどう割り振るのか?
ここで紹介した「レスポンスの放置状態」の事例はあまりに特別だとしても、
レスポンスに対して、いかに受注確率を上げるか、受注までの期間を短縮するか
を考えると、このようなことを決めておくことは重要なことである。
皆様の会社にも、何かしらプル型の仕掛けがあると思う。
(Webサイトの問い合わせフォームも、言わばプル型の仕掛けのひとつ)
レスポンス数が少なければいいのだが、今一度レスポンスがあった際のフォローのストーリーを確認していただきたい。
レスポンス数が少なければ、そもそもレスポンス数を上げる努力が必要なのだが。