月別アーカイブ: 2013年9月

戦線#14 本の紹介

お客様の会社に訪問し、具体的な商談ではなく、挨拶目的の面談を1時間したとしよう

ここで果たすべき責任は「1時間分以上の価値を提供すること」だ

社会人であれば、みな時間はとても貴重な資源である

先方にとって、

「1時間をあなたに提供した結果、それに値するリターンがあったのかどうか」

は、あなたの大きな評価指標となる

「業種は異なりますが、~という工夫をされている会社がありまして、貴社でも応用できるのではないでしょうか?」

というような業績アップのヒントの提供ができればいいのだが、経験の浅い営業担当では難しいだろう。

そのような方にお勧めしたいのが「本の紹介」

多数出版されているビジネス書には当然ハズレもある。

ハズレを引いてしまうと、本の代金だけでなく、読むのに要した時間ももったいない。

ビジネス書選びのヒントを提供するのも、立派な価値だろう。

また、逆に先方のおすすめの本を聞き、後日読んだ感想を述べれば、きっと先方も喜んでくれる。

ここまでは「挨拶訪問だとしたら」という前提で書いてきたが、商談・提案でも同じことである。

「1時間を提供したに値する提案内容だったのか」

仮に失注したとしても

「いい提案だけど、今回はちょっと・・・」なのか「検討に値しない」のか

こちらにとっては失注に変わりなくても、先方にとっては

「1時間を提供したに値する提案内容だったのか」

は大きな問題だ。

商談にしても、雑談にしても、いただいた時間以上の価値を提供することを心がけよう。

「しあわせ企業づくり」のシステム屋、ハートビートシステムズ

戦線#13 自分の取り扱い商材の差別化ポイントは?

会社でセールスを受けるときも、自宅でもウォーターサーバなどのセールスを受ける時も、

筆者はセールスに来られた方に決まって同じことを聴く

それは購入の検討に必要な材料として、純粋に知りたいことでもあるし、

その会社の営業に対するレベルをつかめるし、

自分の中で業種別に返答のレベルを何となくつかみたいという意図もあっての質問。

「で、同業他社さんのとは何が違うの?」

さて、この質問に即、簡潔に答えられるだろうか?

この記事を見た営業職の方は「そりゃ当然だ」と思う方がほとんどだと思うが、

それではあなたの部下、後輩はどうだろうか?

あなたの会社、あるいは商材が運良く「低コスト」を売りにしていれば問題ないのだが、

そうでない場合は答えられないことが多いのではないだろうか。

しかし、この質問に簡潔に答えることができるかどうかは、非常に重要な点だ。

その商材の差別化ポイントを問われているのであり、提供する付加価値は何かを問われているのである。

もっと言うならば、

相見積となった場合、より安く提案してきたライバルに対し、何が優れているのか

ということであり、これが答えられなければ、自社より低価格を提示するライバルには絶対に勝てないのである。

ある意味、キレイ事かもしれないが、安い価格を提示して受注するならば、営業担当は半ば不要だ。

逆に「で、同業他社さんのとは何が違うの?」の問いに対する返答の質は、営業力とほぼイコールと言っても過言ではない。

早速部下の方に質問していただきたい。営業力底上げのチャンスかもしれない。

「しあわせ企業づくり」のシステム屋、ハートビートシステムズ

戦線#12 武器を常に携行せよ

前回、坂井三郎氏の著作を発端に記事を書いたが、今回も氏の著作から。

前回も書いた通り、坂井三郎氏は太平洋戦争時代の零戦パイロットである。

氏の著作「大空に訊け ~戦いに勝つための至言集~」によると、

空戦から基地に帰る際、弾丸を常に1割ほど残しておき、

万が一途中で敵機に遭遇した場合にも戦闘できるよう備えていたそうな。

さて、以前筆者がコンサルタントとして、ある会社の営業担当に1日同行したとき、

このエピソードが教訓になることがあたったので紹介しよう。

その会社はルートの御用聞き営業が中心で、「時間が余ったら新規開拓活動をする」ということになっていた。

ひととおりその日に訪問すべきお客様には訪問し、時刻は15時。

筆者は同行していた営業担当に

「それでは、まだ陽も高いし、何軒か飛び込みやりながら帰社しましょう」

と提案すると、その営業担当は

「いや・・・あの・・・会社案内とか持っていません」

とのこと。

「それじゃ、ハナから飛び込みやる気がないってことじゃないですか!!!」

ともかく、何の「武器」もないので、そのまま会社に戻ることに。

このケースでは、

武器(営業ツール)がないために、飛び込みの新規開拓活動ができなかった

ということだが、他にも営業ツールの不備によりチャンスロスになってしまうこともあるだろう。

筆者にも恥ずかしながら

「しまった!今日あのパンフレットも持ってきていれば・・・」

ということが何度もあった。

特に商社などでは取扱い商品が多く、全ての商品案内を持ち歩くのは現実的でないが、

主力商品の案内などは数部でいいので余分に持ち歩く必要はあるだろう。

ここで紹介したケースでは、彼は御用聞きしかやる気がなく、商品案内はひとつも持たず、

注文を書きとめるノートしか持っていなかった。

それではチャンスロスどころか、「やる気」の問題なのだが・・・。

「しあわせ企業づくり」のシステム屋、ハートビートシステムズ