月別アーカイブ: 2014年4月

戦線#19 新規開拓営業の体制

ある中小製造業での話。

マーケットはどこの会社も横ばいの業種。

営業部門は約10名。

1人だけ新規開拓の専任者がいた。

彼は疲弊している様子で、成果も上がっていなかった。

一般論に移ろう

1.普段の営業活動は既存顧客ばかりで、新規開拓はなにもしていない。

2.このままでは成長どころか現状維持も危ういので「新規開拓しなければ」と考え出した。

3.全営業に「新規開拓もするように」と指示を出したものの、何も変わらない

・・・よくあるストーリーである。

さて、ここでどうするか?

何かしらの方法で、営業活動資源(時間)の一部を強制的に新規開拓に投入する仕組み、体勢が必要となる。

大きく分けて、

(1)全営業が少しずつ時間を確保する

(2)開拓営業の専任者を置く

の2通りとなる。

前者は、「全員で新規開拓のTELアポ取り時間を行う時間帯を決める」「新規開拓営業のみ実施する曜日を決める」

などが考えられる。

では後者はどうだろう?

実は注意しなければならないポイントがある。

新規開拓営業の専任者を置くならば、1人にしない

ということだ。

取扱いの商材・サービスが強い商品力を持つ場合、

あるいはそのライフサイクルが導入期・成長期であればはそれほど苦ではないのだが、

基本的に新規開拓営業は精神的に負担のかかるものである。

それを1人ぼっちでやっていくのは、どうしても心が折れてしまいやすい。

そうなると、終始サボるとまではいかなくても、「活動しているフリをしている」時間が増えてしまう。

「なんで俺だけ・・・」という思いが日増しに大きくなり、

それがそのまま会社への不信感となり、最悪の場合、退職に至ってしまう。

しかし、2人であればお互い励ましあいながら開拓営業をすすめることができ、

たとえ励ましの言葉はなくても、自分と同じ思いをしている互いの存在が心強く感じられるものである。

この記事を読んで

「いや、そうは言っても人数がギリギリだから、2人は置けないよ」

と感じられた方もいるかもしれない。

その場合は、前者の「全員で」の方法をとるしかない。

あるいは、専任者が(本当に)納得できる大きなインセンティブを設定するかだ。

新規開拓営業は、相対的に既存営業よりも大変なもの。

その大変な活動を

・気持ち良く実行に移せる

・確実に推進される

・成果に相応しい報いがある

よう、仕組み・体制を整えよう。

「しあわせ企業づくり」のシステム屋、ハートビートシステムズ