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戦線#15 メモ

営業活動でお客様のところに訪問した際、お客様の話を聞きながら、何かしらメモをとることが普通だと思う。

今回は、そのときのメモをとるかどうかについて書いてみよう。

以前、クライアントの会社の若手営業にくっついて、同行調査を行ったときのこと。

あるド新規のお客様のところに訪問し、それなりに話が盛り上がってきた。

新規訪問にもかかわらず、「今度見積を出してくれ」という展開である。

会話の中で、先方の求める、数字を含めた様々な要件が出てくる。

しかし、営業担当の彼は全くメモをとっていない。

「え?大丈夫かよ!?」

心配なので、こっちがいろいろメモを取っていく。

商談後、その会社を出て、その営業担当に問いただした。

「何でメモをとらないんですか?
  先方の要望をちゃんと覚えているんですか?
   覚えていなければ、提案できませんよ!」

ところが彼は、「ポケットのICレコーダで記録しているから大丈夫」とのこと。

それであれば確かに、今度提案するにあたって、先方の要望を漏れなく提案することはできる。

メモは本来、記憶を補助するもの。

しかし、営業活動においては、その限りではない。

メモを取ることは、「先方から見たやる気」を表す姿勢でもあるからだ。

もしあなたが、このケースにおいて、お客様側の立場であったとしよう。

相手の営業が、自分の言ったことに対し、全くメモをとっていなかったら

「この営業、大丈夫か?」

と思うことだろう。

ちなみにこのケースでは、メモをとらかったことが原因かどうかはわからないが、

後日の提案は失注した。

やはり、商談においてメモはとるべきなのだ。

しかし、あえてメモをとらないこと利用した応用技もある。

お客様との会話がはじまったときはあえてメモをとらず、

ある程度盛り上がってきたところでメモ帳を取り出し、メモっていく。

それによって「この提案、こっちは本気ですよ」という姿勢を見せるわけだ。

でもこれは、やはり上級者向けである。

これまでのお客様との関係、メモ帳を取り出すタイミングなどによっては

「やっとメモるのかよ!?」

と、お客様が不信感を抱きかねない。

基本は、ちゃんとメモをとることなのだ。

「しあわせ企業づくり」のシステム屋、ハートビートシステムズ