ある建設業A社での話。
その会社は、入口を入ると事務所全体を見渡すことができるのだが、一番奥の社長の席も見える。
A社に入っていくと、実は内部で野球のブロックサインのようなものが飛ぶ。
一体、何のためのサインか。
要するに「仕事の生産性とサービスを両立するため」なのだが、どういうことだろうか?
そのサインは社長から発せられる。
誰かが玄関を入ると、センサーが感知してピンポーンと呼び鈴が鳴る。
別にセンサー式の呼び鈴は珍しくない。
呼び鈴が鳴ると、瞬時に社長が訪問者を確認、どのように対応するかをサインで発しているのだ。
全員起立してお出迎え するのか 受付以外は座ったままでOK なのか
つまり、大事なお客様には全員が起立して丁寧にお迎えし、気持ち良く入ってきていただく。
そうでない方には、各自の仕事の続行を優先する。
その話を聞いたときはびっくりしたのだが、理に適っている。
お客様によって対応を変えていいものなのか?
と考えるところだが、小売店や飲食店のように来店していただく商売は別として
自社から営業に出向くようなスタイルの場合、営業活動の資源配分としては差をつけて然るべきだ。
これはどんな会社でも、営業管理で何かしらのコントロールをしようとはしていると思う。
「重要顧客には社長自ら年始回りをする」
言ってみれば、これもお客様について営業活動の資源配分のひとつである。
それに、放っておくと「行きやすいお客様」に訪問が偏ってしまう。
さて、重要なお客様とは定量的に表すならばどう表せるのか?
「将来性も見据えた粗利としての拡販ポテンシャル」
となる。
(1)販売実績(粗利)
(2)インストアシェア(どれだけ入り込んでいるか)
(3)お客様の伸び率
(1)と(2)から(4)拡販ポテンシャル(あとどれくらい粗利をいただける余地があるか)が出てくる
また、拡販ポテンシャルはあまりないが、大きな粗利をいただいており、ライバルから防衛しなければならない顧客もいる。
となると、2軸のマトリックス上に各顧客をマッピングして、振り向けるべき営業活動資源を判断するならば、
片方の軸に拡販ポテンシャル、もう一方の軸に販売実績(粗利)をとると見えてくる。
あるいはその応用で、片方の軸に販売実績(粗利)をとり、もう一方の軸に訪問頻度をとると、
以下のような分析もできる。
SFA・CRM「クラウドビート」の分析画面
ブロックサインはさておき、マトリックスに基づいた営業活動の資源配分の判断、一度試してみると面白いと思う。