前回まで、生産管理システム導入の成果について説明してきた。
今回は、システム導入に限らず、成果を出すための管理に必要な「PDCAサイクル」について紹介しよう。
「管理」-これほど会社でよく使う割りには、定義があいまいなままに使われている言葉も珍しいのではないだろうか?
無論、ただ数字をまとめたり、資料を作成したりすることではない。
「あるべき姿を維持する。あるいはあるべき姿に近づける」
これが筆者の考える「管理」である。
よく「何もしないことが究極の管理」などと言われるが、放っておいてもあるべき姿を維持できるのであれば、それも立派な「管理」なのである。
PDCAサイクルとは「管理サイクル」とも呼ばれ、前述の管理の定義「あるべき姿を維持する。
あるいはあるべき姿に近づける」ために必ずしなければならないことである。
PDCAサイクルは「P」→「D」→「C」→「A」→「P」→「D」→「C」→「A」・・・・と循環していくプロセスであるが、それぞれの内容を確認しておこう。
①学生のときの英語のテスト勉強 | ②ドラクエなどのロールプレイング ゲームにおけるボス敵との戦い |
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P:計画 (Plan) |
目標点数を90点とし、それに向けて学習計画を立てる (目標:90点) | ボス敵を倒すために、必要なレベル、装備などを考える (目標:ボス敵を倒す) |
D:実行 (Do) |
計画に沿って勉強し、テストを受ける | 必要なレベルまで上げ、必要な装備を整え、ボス敵に戦いを挑む |
C:評価 (Check) |
採点結果を受け取り、目標と比較する 「目標90点に対し、結果80点だった。対目標▲10点」 | (負けたとして)負け方が「△:惜しかった」あるいは「×:手も足も出なかった」のかを考える |
A:反省 (Action) |
「単語の書き取りはできていたが、文法があまりできていなかった。次回は文法を中心に勉強しよう」 | 「敵の攻撃に対し、体力の回復が追い付かなかった。次は防具を強化して、薬草をたくさん持っていこう」 |
P:次の計画 | 「A:反省」の内容を踏まえて、次の計画を立てる |