カテゴリー別アーカイブ: 営業戦線

戦線#28 そのTELアポは逃げられているのか?

筆者は立場上、いろいろな会社から営業のアポイント依頼の電話がかかってくる

「●●をご紹介したく、一度おうかがいしたいのですが・・・」

私も営業の駆け出しのころ、このような電話をかけまくっていた。

しかし、何度かかけて、いつも不在だと

「居留守使われて逃げてるのかな?じゃあここは当面やめておくか」

というような判断になる。

居留守ではなく、たまたま不在が続いたというケースもあるだろう。

もちろん、ただ不在だったという情報だけでなく

「何時ごろお戻りの予定でしょうか?」

の問いに対し

「いや、ちょっとわからないですねー」

というような回答なんかだと逃げられている可能性が高いし、

「夕方には戻る予定にはなっているのですが」

なんかだと「たまたま不在だったのかな」とも判断できる。

さて、最近よく自分宛の電話がかかってくる先で、本当に自分が不在のときばかりにかけてくる方がいらっしゃる。

まあ、言ってみれば運が悪いわけだ。

最近の表現をするならば「持っていない」という感じか。

しかし、彼の場合、運が悪いだけとは言い切れないようだ。

なぜなら、私の戻り予定時間も聞いてきていないようなので。

「せめて戻り時間を聞くくらいのジャブを打てばいいのに」

と思ってしまう。

逃げられている相手にいくら電話してもしょうがない。

逃げられているかどうかの見極めは早い方がいい。

しかし、逃げられているかどうかの判断の確度を高められるよう、受付の方への多少の質問は工夫しよう。

ちなみに、器用な営業の方だと、うまく受付の方を味方につけてしまう方もいらっしゃる。

それについては別の機会に紹介しよう。

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戦線#27 信用にかかわるコストはケチるべからず

今回は営業とは直結しないが、心遣いなどについて書こう。

自分の父が亡くなったときのこと。

父が使っていたクレジットカードの会社に電話し、

「本人が亡くなったので解約したい」

と申し出たところ、解約届の用紙が送られてきた。

しかし、その用紙を見てびっくり。

名義人ご本人様の直筆にて記入してください

と書いてある。

それを見た私の母は怒っていた。

あの世までサインをもらいに行けと!?

厳密には、小さく

「ご本人様が記入できない場合は理由を書いて下さい」

の注意書きはあるのだが、それにしても無神経だろう。

死亡時の解約届のみ、別の書式を用意すればいいだけのはずなのに。

きっとそれほどのコスト増にはならないだろう。

「気遣い」「信用とコストのバランス」という面でこの会社に問題があるのは確かなのだが、おそらく組織にも問題があるんだろう。

きっとこのカード会社は、これについてのクレーム電話を多く受けているに違いない。

そして、電話のオペレータからは「書式の改善など、何とかしてほしい」と上に対しての要望が出ていると思う。

その要望に対し、

「あなたたちが謝ればすむ話だから」

という感じで問題を放置しているのだろうか。

以上、小さなコストをケチって、大きく信用を落としてしまった会社のお話でした。


戦線#26 重箱の隅をつつくマネジメント

ある産業機器販売業での話。

コンサルティングを開始するにあたり、役員はじめ主要メンバーにインタビューを行ったところ、

このような構図が見えてきた。

1.トップ2人(社長と専務)は営業の経験がなかったが、営業会議には出席していた。

2.会議では、専務がいろいろツッコんでいくのだが、重箱の隅をつつく感じであり、
  ピントがずれている。
  そのため、業績を上げるためのアドバイスにはなっておらず、
  むしろ、営業メンバーのモチベーションダウンの要因になっている。

3.社長はそんな専務のマネジメントを信頼しきっている。

4.トップ2人は、営業メンバーの意見を聞く耳を持っていない

さて、問題は

 間違ったマネジメントをしており、さらにそれをトップ(社長)が賞賛している

点である。

専務がちゃんとマネジメントするか、あるいは社長が専務のマネジメントが間違っている点に気付けばいいのだが、

残念ながら2人とも営業経験がなく、マネジメントについてもしっかりと学んだことがなかった。

先ほど「マネジメントのピントがずれている」と書いたが、もう少し具体的に書くと

「見積書は手書きじゃなくてちゃんとパソコンで作っているんだろうな?」

「商品群Aに比べて、商品群Bの販売数量が少ない、もっと増やせ」

「この報告書、文章量が少ない。もっと書け」

数字からみた状況を書かないとピンとこないかもしれないが、

「全く間違っているわけではないけど、業績を上げるために打つべき対策の優先度としては下の下」

ということである。

ボーリングに例えると「ヘッドピンに当てるどうか」と同じことだ。

ボーリングのヘッドピンとは、一番手前にあるピンのことで、そこにぶつければ、

ストライクをとれる保証はないが、7割くらいのピンは倒れてくれる。

逆に、端っこのピンを狙っても、1~2本しか倒れない。

営業管理に限らず、業績のマネジメントのピントも同じことで

「この対策を打てば全ての課題はクリアできないが、業績向上は大きく期待できる」

というポイントを重点にマネジメントしなければならない。

例外はあるものの、基本的にマネジメントにおいて「重箱の隅をつつく」のはよいことではない。

SFA・CRM、Excelの活用で、あらゆる状況を数字でつかむことが容易になってきているが、

どの数字にピントを合わせるべきか、よく考えよう。


戦線#25 「新人なので・・・」

特に4~5月は、電話をかけると

「はい、△△商事 新人の◇◇です」

と電話を受けさせる会社をよくみかける。

あるいは先日、営業の訪問アポTELがかかってきて、訪問を了承すると

「新人なんで、お手柔らかにお願いします」

と言ってきた営業がいた。

さて「新人なので・・・」にはどんな意図があるのだろう?

要するに

「至らぬ点があっても許してね」

に他ならないと思う。

いや、それはおかしいだろう。

電話にせよ、営業訪問にせよ、会社の顔として外部と接する以上、

至らぬ点などないよう、ちゃんと教育しておくのがスジだろう。

もちろん、教育したとしても入社して1、2週間でベテランと同じような対応を求めるのは酷ではあるが、

それでも社外に「許してね」を自ら求めるのはおかしい。

そんなことを求めなくても、相手は「この人新人だな、しょうがないか」と思ってくれるケースが大半だと思う。

ちなみに、先ほど例に挙げたアポをとってきた営業は、訪問の際20分遅刻して、それについて一言も詫びず、

お手柔らかも何も、話にならないレベルだった。

・会社としては新入社員に、できる限りのことを教育しておく

・新入社員としては恥をかいてもいいので、一生懸命取り組む

これらをやっておけば、決して悪いようにはならない。

さて、新卒の入社時の研修(ビジネスマナー、報連相など会社の基本)はできる限り高いレベルのものを受けさせておいた方がいい。

この研修で学んだことは、彼等彼女等が頭の中で「社会人のあたり前レベル」として無意識のうちに強くインプットされ、短期的にも長期的にもその差は大きい。

新卒の新入社員研修は決して価格で選んではいけない。質で選んでいただきたい。

少なくとも「あのときもっと安い研修に出しておけばよかった」なんてことには絶対にならない。

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戦線#24 嘘ばかりの営業報告

ある産業機器商社での話。

その会社ではSFAはないものの、紙の営業報告書があった。

そこには、実際には訪問していないのに訪問したことになっている営業報告が満載だった。

それを知らないのは社長と専務だけ。

営業部長も虚偽の営業報告を認めており、言ってみれば営業部門全体でせっせと経営陣に虚偽報告をしている状態だった。

なぜそんな状態になってしまったのか。

 役員が営業部門に対し、多数の会議、勉強会を設けて、営業活動できる時間を大きく削ったにもかかわらず、
営業活動(訪問回数)が少ないと、一方的に激しく叱責していた

もちろん、多数の会議、勉強会をつくることとなった理由はあるのだが、ここでは触れないでおく。

ちなみに役員2名は営業経験がなかった。

会議、勉強会はムダなもの、あるいは会合そのものはムダではないが、時間がムダに長いものが多かったが、ここではそれらは必要だったものとしよう。

また、営業プロセスの目標をコミットし、達成できなければ叱責されるのも当たり前といえば当たり前である。

(売上目標は運・不運もあるが、訪問件数に運・不運はない)

では、何がまずいのか? 絶対にできっこない営業プロセス目標を強引にコミットさせたことがまずいのである。

あくまでこれは断片であって、

 営業部門のメンバーからみると、様々な理不尽が重なり、自分達の意に反する指示が降りてきても、
 反論するのもバカバカしい。虚偽の報告をしておけばいいだろう

というムードができあがってしまっていることが大きな問題なのだが。

営業に限らず目標設定には妥当性が大事だが、営業プロセス目標を設定する場合は「時間のリソースから見た妥当性」がとても重要になる。

「1ヶ月は約20営業日。うち1日分は会議その他で営業活動できないとして、19日。
 1日8時間のうち、営業活動ができるのは7時間として・・・だから月の目標は●件だ」

という具合である。

「売上目標が前年比10%増だから、訪問件数も10%増ね」ではおかしな話だ。

また、会議、勉強会をやたら増やしたがる経営者をチラホラお見かけする。

会議、勉強会が悪いとは思わないが、決して安易に増やすものではない。

たとえば、営業部門で月1回半日の勉強会を開催することとなったとしよう。

月1回半日と言えば、時間リソースの2.5%にあたる。

つまり、売上予算を減らす必要はないが、その勉強会を開催するには売上2.5%減の可能性を覚悟するくらいの気持ちで開催すべきだ。

何かに時間という資源を投入しようとすれば、別の時間が削られてしまう。

お金や設備、人財だけでなく「時間」も経営資源ととらえてマネジメントしていかなければならない。

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