ある会社では以前から、Webサイトの申込みフォームから資料請求などを受けられるようになっている。
画面上で必要事項を入力してボタンを押すと、入力内容がメールにて会社の専用アドレスに通知されるという、ごく一般的な仕組みだ。
Webによる引合の獲得は、よほど力を入れない限りは大きな成果は期待はできないが、
おそろかにしてもよくない。
Webサイトは24時間365日、無給で働いてくれる営業マンみたいなものだ。
さて、この会社ではある問題があった。
何が問題だったのか・・・
なんと、引合通知のメールを誰も確認していなかったのだ!
ある日、ある社員が「もしかして誰も専用アドレスのチェックをしていないのでは」と気づき、
システム管理者に専用アドレスに届いたメールの確認方法を聞いて、メールチェックし、発覚したのだ。
そこには数年間の受信メールがたまっており、大半はSPAMメールだったが、
数は少ないものの、問合わせのメールもあったという。
当然それらは放置状態だったわけだ。
どうやら、専用メール確認担当者の退職の際に、引き継ぎがなされずにそのような状態になってしまったらしい。
また、メール確認をちゃんとやっていたときも、滅多に引合があったわけではないので、メールの確認がなされなくなっても誰も気づかなかった。
これでは、以前ここで紹介した、資料請求を放置した会社と同じで、わざわざ信用を落とすような行為だ。
「メールの確認忘れ」という事象のみを見ると、”引き継ぎがよくない”ということなのだが、
Webサイトのマネジメントの観点からすると
Webサイトからの引き合いについて、その後受注できたのか?金額はどれくらいなのか?
という情報を得て、効果検証をしていなかった
ことも問題だと言える。
より引合をいただけるようにするためのPDCAサイクルを回すには、これが必要だからだ。
もしこのケースでも、このようなマネジメントをしていれば
「引合いがあったのにフォローされていない」ことにすぐに気付いたはずだ。
引合いの確実なフォローはもちろんのこと、Webからの引き合い獲得強化のPDCAサイクルをしっかりと回していこう。