これは私が客側で体験した話である。
モノを売ろうとすると、誰かしらの「決定権者」がいる。
例えば住宅営業の場合、決定権者は奥様であることがほとんどだ。
いくらご主人に気に入っていただいても、奥様が反対したらアウトである。
さて、以前私が引越をする際、引越費用の相見積をとるにあたり、A社、B社の2社の営業担当に
自宅に来ていただいた。(もちろん時間はずらして)
営業担当は2人とも特にマナーなどに問題があるわけでもなく、
出てきた見積りもほぼ同額だった。
自分としては、どちらに依頼してもよかったのだが、家内は
「B社にしよう」
と即答。
実は2人の訪問時、筆者は気にも留めないような小さな違いがあった。
わが家にはネコがいるのだが、
A社の営業担当が来たときには、ネコがあわてて隠れてしまい、その方が帰るまで出てこなかった。
しかし、B社の営業担当がきたときには、ネコは自分からその方にすりよっていったのだ。
しかも、
「私、ネコ好きなんですよー」
と言いながら、筆者よりも上手にネコの相手をしていた。
それで家内は「ネコが選ぶなら間違いない」と言わんばかりに、B社を指名したのだ。
このケースは極端かもしれないが、
お宅に上げていただく営業担当にとっては、
動物と上手くつきあうテクニックもバカにはできないでしょう。